手術について

当院はCure&Careを心がけております

当院では避妊・去勢手術の他、整形外科、軟部外科、胸腔外科・口腔外科・など年間500症例以上の手術を行っており、症例に合わせた様々な手術に対応しています。
高齢での手術や、複雑な手術、状態の悪い中での緊急手術を行うこともある一方、避妊・去勢手術のように、若く、健康な時に行うことで病気の予防になる手術もあります。手術を行う際は飼い主様の不安も大きいと思います。少しでも不安を取り除けるよう、手術を行う際の基本的な流れをご説明します。

ステップ1:ご予約

手術を行う際は緊急の場合を除き、事前のご予約が必要です。避妊・去勢手術についても、事前に一度診察にいらしていただくようお願いします。
詳しくはお電話でご確認ください。

ステップ2:術前検査

当院では安心して麻酔や手術を受けていただくために、必ず術前検査を行っています。血液検査・尿検査・レントゲン検査・心電図を基本として、年齢や病状に応じて超音波検査などを追加して行います。(内容によって当日行う場合と、事前に別日で行う場合があります)
術前検査の実施により、麻酔をかけられるかの判断をし、基礎疾患を把握することによって、事前に麻酔のリスクに備える事ができます。
そして、個々の状態に合った麻酔を選択し、より安全に手術を行えるようになります。

ステップ3:手術の説明・お預かり

お預かりする際に、手術方法や麻酔のリスク、術後合併症の可能性などについてご説明します。
ご不明な点やご心配な点などがありましたら、些細なことでもご相談ください。

ステップ4:麻酔・手術

手術の際は基本的に麻酔医、術者、助手の3人以上の獣医師がチームを組み、心電図、体温、血圧、血液中(ヘモグロビン)の酸素飽和度、呼気中の二酸化炭素濃度や麻酔ガス濃度等をモニタリングしています。

◆ 手術の際は基本的に執刀医、助手、麻酔医の三人の獣医師がチームを組んで行っています。複雑な手術では更に人数を増やして対応する場合もあります。麻酔医を置くことで、常に動物の状態をチェックできるので、手術中の動物のわずかな変化にもいち早く対応でき、また、術者も手術に集中することができます。手術中は心電図、体温、血圧、血液中(ヘモグロビン)の酸素飽和度、呼気中の二酸化炭素濃度や麻酔ガス濃度等を常にモニタリングしています。

◆ 当院では、術中・術後の鎮痛にも力をいれています。
 ・言葉を話せない動物達の苦痛の軽減と、素早い回復のため、手術に際して積極的に疼痛管理=痛みのコントロール=を行います。(手術前と手術中、術後に最適な鎮痛剤を投与することで、「痛みのコントロール」を行っています。)
 ・避妊・去勢手術は「極力小さい切開」で行い早期回復をはかっています。

◆ 手術時間の短縮や、より安全な手術の為に、様々な機械や器具を導入、使用しています。
 ・電気メス
血管の多い臓器や腫瘍(癌)などの手術の際にはアルゴンプラズマ凝固装置付高周波電気メス(ERBE社)の使用することにより、手術時間が従来手術方法に比べ約半分の時間で終わるため、麻酔時間が短縮され麻酔リスクが激減します。
また、血管シーリングシステムを使用することにより、縫合糸の結紮で起こる縫合糸反応性炎症も起こりません。

 ・動物用超音波手術機器 SonoCure(ソノキュア)

Sono Cureは多様化する小動物外科手術に対応するために開発された動物用超音波手術器です。神経・血管・硬膜を安全に温存できます。

チップは大きく分けて軟部組織用チップと骨組織用チップとがあります。
軟部組織用チップは肝臓切除や腫瘍の減容積、胆嚢剥離や強い癒着部分の剥離操作を目的としています。また骨組織用チップは、回転モーメントが無いため巻込みの危険性が全くなく、神経・血管・硬膜近傍の骨切削の操作をより安全に行う事が出来ます。のこぎりチップも揃い手術の目的に合わせたチップ選びが可能となりました。

従来通り術中のチップも交換可能ですので、骨組織用チップを使い軟部組織用チップに切り替えて使う手術にも対応可能となっています。

ステップ5:術後管理・入院

手術後は必要に応じて、抗生剤や鎮痛薬などの投与を行います。状態によっては持続的に点滴を流し、ICUで保温や酸素吸入を行います。動物たちが一日でも早く元気にご自宅に帰れるよう、ストレスの少ない入院環境を心がけています。

御面会もできますので、ご相談ください。